高知県理学療法士会  
医療部
平成 20年 9月 吉日

「平成19年度介護保険に関するアンケート調査」について
〜 結 果 報 告 〜

この度、前年度に身分保険部で取組んでまいりました「平成19年度 介護保険に関するアンケート調査」をまとめることができましたので、ここにご報告させていただきます。大変遅くなり申し訳ございませんでした。

当初、介護保険業務に関る理学療法士の業務負担や身分に関する待遇の問題、入所・通所・訪問サービスの利用者様の増加に伴い、予想を超える多忙な就労となっていると考え、アンケート調査を実施いたしました。

調査内容・期間に若干の問題がありますが、ご了承ください。少しでも今後の皆様のご参考資料にして頂ければ幸いです。また、ご意見・ご質問に関しては、最終頁の「お問合せ先」をご参照ください。

尚、このアンケートは前年度に旧「身分保険部」で取り組んでおり、今年度は「医療部」に名称を改め進めてきました。介護保険施設の業務と身分に関係しており、福
祉部・職能部に監修のご協力をお願いしております。

 また、「病院・施設においての介護保険サービス」については、No.120 2008年6月20日発行の高知県士会ニュースをご参照ください。

サービス区分の比較

今回、県内の介護保険サービスに携わっている理学療法士にアンケート調査を依頼し、102名より回答を頂いた。以下に調査結果のグラフを示す。
 介護保険のサービス区分別の結果を示しているが、サービス区分は、「訪問系サービス」、「通所系サービス」、「入所系サービス」、および「混合サービス」の4区分である。なお、混合サービスとは「訪問系サービスと通所系サービス」、「通所系サービスと入所系サービス」、「入所系サービスと訪問系サービス」、「訪問系サービスと通所系サービスと入所系サービス」のことである。

 介護保険サービス下で働いている理学療法士のサービス区分は、訪問系サービス24名、通所系サービス22名、入所系サービス22名、混合20名と、比率に大きな差はなかった(図1)。
 男女比では、訪問系サービス、通所系サービス、混合に比べ、入所系サービスは男性の比率が高くなっている(図2)。
 また、混合サービスでは理学療法士の勤務形態は、常勤兼務の割合が高い(図3)。




常勤専従について

 介護保険サービスに従事している理学療法士の勤務時間等を調査した。調査は平成20年2月17日(日)から平成20年2月23日(土)までの1週間における勤務時間等を調査した。なお、今回は4つの勤務形態(常勤専従、常勤兼務、非常勤専従、非常勤兼務)のうち、常勤専従のみに限定して結果を掲載する(常勤と非常勤、および専従と兼務とでは、勤務日数や勤務時間が違うため、常勤専従のみとした)。
 サービス区分は、「訪問系サービス」、「通所系サービス」、「入所系サービス」、および「混合サービス」の4区分である。なお、混合サービスとは「訪問系サービスと通所系サービス」、「通所系サービスと入所系サービス」、「入所系サービスと訪問系サービス」、「訪問系サービスと通所系サービスと入所系サービス」のことである。

 男女比は、訪問系サービス、通所系サービス、混合では女性の比率が高いが、入所系サービスは男性の比率が高くなっている(図4)。
 理学療法実施時間は、訪問系サービスは理学療法実施時間が短く、入所系サービスは理学療法実施時間が長い傾向にある(図5)。
 記録報告書作成時間は、全ての区分で4時間?10時間未満の比率が高い傾向にある(図6)。
 カンファレンス・担当者会実施時間は、訪問系サービスは他の区分に比べ、実施時間が短い傾向にある(図7)。



 以下の項目は無回答が非常に多かった。原因として、回答区分に「0時間」を設けていなかったことが考えられる。



その他、介護保険サービスに従事している理学療法士の待遇について、残業手当の有無は、入所系サービスは他の区分と比べ「残業手当なし」の回答比率が高い(図11)。
 有給休暇消化率(有給休暇消化率は平成19年度の年間付与日数と消化日数より計算)は、全ての区分で50%未満の比率が高い(図12)。また、全ての区分で、日曜・祝日が休みの比率が過半数となっていた(図13)。



ま と め

 今回の結果から、サービス区分により理学療法実施時間の違いが明らかとなりました。また、記録・報告書作成やカンファレンス・担当者会議などの必要な業務が多く、多忙な現状と推測されます。残業時間や管理・運営時間では、業務時間内での活動が多いと考えます。待遇面では、残業手当が少ないことや、有給消化率が低い傾向から、やはり多忙な現状がうかがえます。
 利用者様のニーズに十分に応えてゆくためには、現場では、多少のゆとりを持った時間配分が必要であり、施設業務の見直しやマンパワーの確保、行政的にも介護報酬の見直しを考えて行く必要があるのではないかと考えます。

今回のアンケートは、高知県の現状をまとめました。課題が多く残っておりますが、問題提起として、今後は広域にわたり理解を示して欲しい課題のひとつと考えます。

 今回は、調査期間を1週間に限定した為、会議の時間や残業時間、休暇消化率に差が生じたと思われます。今後は、様々な可能性も考慮し取り組んでゆきたいと考えます。ご了承ください。
何かご不明な点やご質問がございましたら、下記までご連絡ください。


お問合せ先
医 療 部  片 山  憲
〒781−1154 土佐市新居萩の里1番地
(医)白菊会 白菊園病院 リハビリテーション科
TEL  088−856−1101
FAX  088−856−3364
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